2022.8.31
はじめまして。今日はインタビューですよね。お待ちしておりました。
はい。記事は読んだことありますよ。ウチの先輩達の取材を拝見して、 「いつかは自分にも回ってくるのかな?」なんて思っていました(笑)。
出身は沖縄です。中学校を出てすぐに働き始めて。周りはほとんどが進学でしたけど、 僕は「早く世に出たい。稼ぎたい」という気持ちが強かったんですね。
ただ学歴の面でも資格の面でもなかなか厳しくて。工場でライン業務、建設現場で作 業員という形で幾つか職を経験したんですが、肉体的にラクではなかったですし、満足の行く収入も得られませんでした。
やがて22歳だったかな? 上京してこの世界の仕事を探し始めて。何のキャリアもな い身で未経験から高収入を得るには、一番の近道だと思えたんです。
中でも『ミクシーグループ』に決めたのは、広告がリアルだったんですね(笑)。 誇大な宣伝文句が多い中で、ほんとの給与や待遇を書いているように感じられて。
昇給や昇格について、面接でくわしい説明があったのも大きいかなと。 「自分でも頑張れば給与が上がる。店長だって目指せる」と、信じることができたんです。
入社後は、渋谷と新宿の『平成女学園』に、それぞれ1年半ずつ配属されました。 初めは掃除や備品の管理などから始まって、1週間もすると先輩に横に付いてもらいながら 、フロントやホールの業務も担当するようになって。
Webサイトの更新なんかもこの頃から。キャストさんにシフトのお願いをするようになったのが確か……2か月目ぐらいですかね 。3か月もすると、何とか一通りの業務をこなせるようになりました。
幸い僕は先輩にも上司にも恵まれていたし、あとは自分がまだ20代前半だったのが良かったかなと。 キャストさんは自分と同い年か年上だったので、こういう言い方はあれですけど、優しくしてもらえた気がします。
最初の頃はミスも多かったんですよ。だけどみんな「しょうがない。次は気をつけて」とか「1個貸しねー(笑)」とか。 そうされると逆に自分も、申し訳なくて「早く仕事覚えなきゃ」となりますよね。当時を振り返ると、キャストさん達には感謝でいっぱいです。
その後、昨年の夏にこの『恵比寿ニューヨーク』に配属されました。正直売上がちょっとかんばしくなくて、先輩と2人で「立て直してくれ」というお話だったんです。
どんな気持ち? いや、嬉しかったですよね。3年の仕事ぶりを見てもらえていたんだなって、燃えました。早速色んなことに手を付けていって。
勝算はあったんですよ。実は恵比寿に店舗型のお店はウチしかありません。敵はデリヘルだけなので、ホテルや自宅を使いたくない層には、ゼッタイに希少価値がウケるはずだと。
手始めに『平成女学園』とは戦略を変えてみました。~系という“ワク”を設けるのではなく、「あそこに行けば自分に合う子がきっといる」というお店づくりを目指したんです。
年齢は18歳~20代後半まで。体型はスリム、セクシー、ぽっちゃり、ルックスも清楚、ギャル、かわいい、キレイという形で、色んな子の在籍を募りました。 確かに面接はなかなかたいへんでしたけど(笑)、みんなで手分けして、コツコツ少しずつという感じですね。
お店の運営面で特に意識したのは、“前例にとらわれない”ということです。
例えばWebに上げる写真やお店のパネルにしても、入社した時から同じ感じのものが並べられていると、つい「そういうものなのかな?」と思ってしまう。 でもウチのグループの誕生は1989年。その頃にはデリヘルはなかったわけですし、ネットの進歩だって今もすさまじいものですよね。
「もしかしたらユーザーのニーズと離れているのかも」という疑いが必要だと思うんです。まして恵比寿店は僕が来た当初、流行っていなかったわけですから。
実際撮りなおした写真の効果はすぐにありました。まずキャストさんが「かわいくなってる!」と喜んでくれましたし、 変更当初からお客様の反応も全然違って。「やった! 迷ったらやってみることだな」と、自信になったものです。
こうして頑張って成果を出すと、認めてくれるのがウチの良いところだと思います。売上増が評価されて、今年の2月にはいよいよ店長に抜擢されて。
当然給与だって上がりますから、やりがいに繋がりますよね。「次はどんなことをやろう?」と考えるのが、今本当に楽しくて(笑)。 下のスタッフやキャストさんとも話し合って、もっともっと恵比寿を盛り上げていきたいなと……。
10代から世に出た自分ですが、ここまでワクワクを感じて仕事できているのは、初めてだという気がします。やっぱり“やったらやっただけ”という形で、見返りがあるのって嬉しいですよ。
今はコロナ禍と言われていますし、昔の僕と同じように「割に合わないよな」と思いながら働いている方は、少なくないと思うんです。 そんな方に“こういう道もある”というのは、ぜひ知っておいていただきたいですよね。
もしウチにご面接に来てくれたりしたら、僕は断然応援しちゃいます(笑)。